「デニム」と仲良しに!デニムの歴史やお手入れ方法

ファッションアイテムの定番といえばデニム!
ジーンズだけでなく、最近はデニムジャケットの肩落ちコーデもトレンド感があってかわいく感じます。
デニムはこれから先いつの時代でもおしゃれにかせないアイテムであることは間違いありません。

デニムってどんな生地?


デニムは、もともと天然の藍(インディゴ)で染めた糸と染めていない白い糸で織られた生地のことを指していました。

現在のデニムの染料は合成インディゴが使用されています。
天然インディゴよりも安価で取り扱いも容易な合成のインディゴが1990年頃に登場します。それから現在も合成インディゴが使われています。

また、インディゴカラー以外のデニムもたくさん誕生して、ファッションを楽しませてくれていることもご存じのとおりです。

 

「デニム」の名称はフランス生まれ

デニムというと、なんとなくアメリカ生まれの生地と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、発祥はフランスのニーム地方で生産されていた厚手の織物と言われています。
デニムの名称も「ニーム産のサージ生地」を指す「セルジュ・ドゥ・ニーム」という言葉のドゥ・ニームからきているのだとか。

 

「デニム」と「ジーンズ」の違いは?


デニムは本来インディゴで染めた生地の名称ということがわかりましたが、「ジーンズ」とはどう違うのでしょうか?

 

ジーンズ・ジーパンはデニム生地のパンツのこと

ジーンズ・ジーパンはデニム生地で作られた厚手のズボン(パンツ)のことを指します。
デニムで作られた衣類のことをそのまま「デニム」と呼ぶこともありますが、本来は

・デニムは生地
・ジーンズ、ジーパン、ジージャン(Gジャン)などはデニム生地の製品

という違いがあります。

 

リーバイス誕生の物語


日本でも昔からファンの多い「リーバイス」のジーンズですが、元々はファッションのためではなく働く男たちのワークパンツとして開発されました。

1870年頃の鉄道労働者たちは、作業に適した丈夫なワークパンツが欲しいと思っていました。当時のズボンは仕事中にすぐに破れたり切れたりしてとても不便だったのです。


仕立て屋のヤコブ・デイビスは雑貨商のリーバイ・ストラウスから仕入れたキャンバス生地(綿の生地)を使った丈夫なワークパンツを考案します。
今も受け継がれるポケットをリベットで補強するという革新的なアイディアを出したのもヤコブ・デイビス。

最初はキャンバス生地で作っていたジーンズですが、その後インディゴで染めたデニム生地で作られるようになります。
このブルーのリベットつきズボンはこれまでのワークパンツにない耐久性を生み出して大人気となり、あっという間に生産が追いつかなくなってしまいます。

ヤコブ・デイビスはこのリベット付きズボンに大きな需要があることを感じていますが、このままではいつか他の仕立て屋にも真似されてしまうと思いました。
デイビスは特許の申請をしようとしますが、そのためには当時の彼には高すぎるお金が必要になります。

そこで彼は生地を卸してくれているリーバイ・ストラウスに手紙を送り、ヤコブ・デイビスを発案者として特許をとってくれたら販売権の半分を譲るというという話をもちかけます。
この話を面白い儲け話と思ったのか、リーバイ・ストラウスはあっという間に特許を取得し(1度では通りませんでしたが)、この爆発的に売れているリベット付きのズボンを彼の会社で生産することになったのです。
発案者はヤコブ・デイビスで、生産監督にもちろんデイビスが任命されました。

丈夫なインディゴ染めのリベット付きワークパンツはファッション性の高さや広告、ブランディング効果もあって広く知られていくことになり、デイビスの手紙から150年経った今でも定番アイテムとして愛されているのです。

 

ジーンズって洗っていいの?


「ジーンズは洗わない方が良い」と聞いたことありませんか?
そう言われている理由は、すでにアンティークとなっているジーンズ、オールドジーンズの風合いを保つためです。

みんなが普段履きするようなデニムは洗ってOK。
履くたびに洗う必要はないのですが、定期的に洗わないと臭いを発するようになりますし、汚れが蓄積されて落としにくくなってしまいます。

 

ジーンズのお洗濯方法

お気に入りのデニムが色落ちしてきたような気がしたという経験のある人も多いと思いますが、デニムの染料は摩擦や水、つまり洗濯によって落ちやすい色素です。
次にご紹介するポイントをおさえておけば安全に洗うことができます。

 

ファスナーとボタンを閉じておくこと


ファスナーとボタンは必ず閉じてから洗います。
ファスナーを開けたまま洗濯機で洗ってしまうと金属がこすれて生地が傷むことがあります。
ボタンを開けたまま洗濯機の水流で洗ってしまうとボタン周りの生地が傷みます。

ロールアップは伸ばして、裏返しておくこと

いつもロールアップしているジーンズは洗濯前に伸ばして、ゴミ、埃がたまっていたら取り除いておきます。
ここまで確認したらジーンズを裏返しておきましょう。

洗濯ネットに入れること

裏返して三つ折りにたたんだジーンズを同じサイズの洗濯ネットに入れます。
洗濯ネットには型崩れを防ぐ、過度な摩擦を防ぐなどダメージを軽減する効果があるので必ず使って下さいね。

他の衣類といっしょに洗わない

全てのデニムが色落ちするわけではないのですが、白い服や淡い色のものと一緒に洗うとインディゴブルーが移ってしまうこともあります。
念のためデニムだけで洗濯をするか、色が濃い衣類と一緒に洗うようにしましょう。

洗剤はおしゃれ着用洗剤で。洗濯モードは「手洗いコース」「ドライコース」

ジーンズを洗うための洗剤は、いつもの洗濯洗剤ではなくおしゃれ着用洗剤を使って下さい。
おしゃれ着用洗剤は通常の洗濯洗剤よりも洗浄力が穏やかなので、デニムの風合いをキープしつつ洗うことができます。

なるべく優しく洗うために、洗濯コースも「手洗いコース」や「ドライコース」で洗いましょう。

洗濯後は「風通しの良い日陰」で干すこと

洗いあがったジーンズはなるべく早く洗濯機から取り出して、裏返したまま干します。
直射日光に当てながら干してしまうと変色してしまうことがあるので、干す場所は風通しの良い日陰がおすすめ。

ジーンズを干すときに上下を逆さまにした方が良いのか迷いませんか?
通常のジーンズを逆さまに干すと、生地の重さでシワが伸びて縮みも防ぐことができます。
ストレッチ素材のジーンズは、逆に重さで生地が伸びすぎてしまうことがあるので逆さまにせずに干しましょう。

ジーンズを竿にかけるのではなく、筒状にしてピンチハンガーに干すと風通しが良くなって厚手のジーンズもより早く乾きます。

 

デニムでファッションの幅を広げよう!


デニムは本当にいろんなアイテムとの相性が良いのですが、これからの季節はさすがに暑い!
そう思うなら、夏にこそ履きたい夏ジーンズを試着してみてはいかがでしょうか?

夏でもジーンズが1本あれば古着Tシャツ、アロハシャツ、タンクトップなど着回しの幅が広がります。
スキニージーンズとサンダルもテッパンの組み合わせですよね。

ひとりでもカップルでも双子コーデでも親子でも、この夏はみんなでデニムを楽しみましょう!