合皮って洗えるの?ポロポロはがれてくるのはなぜ?合皮の注意点

いつもご覧くださいましてありがとうございます。
DOW?服と仲良くなる方法ライターの私は、今ちょっと気になることがあるんです。

合皮って洗えるの?洗えないの?

気になっていることは「合皮の洗い方」についてです。
衣類がご家庭で洗えるか洗えないかは、洗濯表示タグで確認するとわかります。


左上のマークが水洗いができるという洗濯表示になります。
数字は水温で、この場合は30℃以下の水温で洗うことを指示しています。
下線は水流です。線がない場合は洗濯機のおまかせコースで洗えます。下線が1本の場合は洗濯機の弱いコースで洗えます。2本は洗濯機の非常に弱いコースで洗えます。
下線が1本でもあったらおまかせコースではなくおしゃれ着洗いコース、ソフトコース、デリケートコースなどで洗った方が良いでしょう。

こちらも水洗いOKマークになります。

水洗いはOKですが、洗濯機で洗うことはできず手洗いを推奨しています。

合皮の洗い方も洗濯表示に従うことになります。洗濯表示タグに水洗いOKマークがあったらご家庭で洗うことができます。

 

水洗いができない衣類もあります

洗濯表示に水洗い不可のマークがある場合は、家庭洗濯で水洗いをすることは避けた方が良いでしょう。
こちらが水洗い不可のマークです。

このマークがついている衣類をご家庭の洗濯機や手洗いで洗ってしまうと、縮む、色落ちする、型崩れをおこすなどのトラブルになってしまうことがあります。

 

クリーニングの種類は主にふたつあります

合皮の洗い方を紹介しているサイトでは、よく「洗濯表示が水洗い不可になっている場合はクリーニングに出しましょう」と案内されています。

一般的なクリーニングの種類は「ウェットクリーニング」と「ドライクリーニング」に分けられます。

ウェットクリーニング

ウェットクリーニングは水洗いのこと。定義としては「洗浄液として水を使い、洗たく物の化学的・物理的ダメージを極力抑えた状態で行う洗浄方法」となります。
引用:東京都クリーニング生活衛生同業組合


たとえば、シルクやウールは通常の洗濯方法で洗うことはできないのですが、これらを安全に水洗いする技術がウェットクリーニングになります。
ただ、水洗い不可の合皮にこのウェットクリーニングOKマークがついていることはかなり少ないのではないかと思います。

ドライクリーニング

ドライクリーニングは水を一切使わないクリーニングです。洗濯表示マークが水洗い不可になっている衣類を洗う時に用いられます。
ドライクリーニングでは石油系成分など有機溶剤でできているドライクリーニング溶剤を使って洗います。水を使わないのでほとんどのクリーニング店では洗濯表示タグが水洗い不可になっている場合はドライクリーニングで洗っています。

こちらがドライクリーニングOKのマークです。

クリーニング屋さん向けの洗濯表示になりますが、〇(マル)の中にFがあったら石油系溶剤によるドライクリーニングが可能で、〇(マル)の中にPがあったらパークロロエチレン及び石油系溶剤によるドライクリーニングが可能という意味になります。

 

合皮もドライクリーニングすれば良いのでは?

水洗いできない合皮でもドライクリーニングが可能ならクリーニング屋さんにお願いして洗ってもらえば良いのでは?と思いますよね。
しかし、ドライクリーニングには落とすのが得意な汚れと苦手な汚れがあるんです。

ドライクリーニングが得意な汚れとは?

ドライクリーニングで落としやすい汚れは油性の汚れです。
ドライクリーニング溶剤は油溶性なので、油脂汚れにはとても強く、口紅、油性ペン、食用油、皮脂などの分泌物、焼肉の油煙などはスッキリと落とすことができます。

ドライクリーニングが苦手な汚れとは?

油溶性溶剤を使用するドライクリーニングでは、水溶性の汚れはほとんど落とすことができません。
スープをこぼしたシミ、果汁、汗、尿などの水に溶けやすい汚れはドライクリーニングで落とすことはできません。

「クリーニング屋さんのドライクリーニングは家庭で洗うよりも強力に洗える」と思っている方も多いのですが、種類が違う洗い方になるので本当に落としたい汚れが落とせないこともあるのです。

 

ドライクリーニングでは本当に落としたい汚れが落ちないことがある!

私がいちばん気になっているのがコレなんです。
合皮のジャケットなどには、汗が染み込んだり皮脂が付着してしまいます。
家庭で洗えないからといって長期間洗わずに放置してしまうと汚れが酸化して匂いも強くなってしまいます。
この匂いの元となる汚れはドライクリーニングでは落とせないので、「せっかくクリーニングに出したのに匂いが取れてない」というトラブルになってしまうんです。

ご家庭で洗えない衣類を安全に洗うためにはクリーニング屋さんにお願いすれば良いという考え方は間違いではないのですが、街のクリーニング店に依頼する際に「ドライクリーニングでは汗汚れは落ちないですよ」とか「匂いが落ちないかもしれません」などと案内してくれることはあまりありません。

自分で洗えないからクリーニングに出したのに、汚れも匂いも落ちてないじゃん・・・とならないためには、落としたい汚れを落としてくれるお店に依頼する必要があるのです。

 

合皮のウェットクリーニングはデアにお任せ下さい

DOW?を運営しているクリーニングのデアは、水洗い、ウェットクリーニングにこだわっていて、本来は水洗いができない衣類・インテリアや他店ではドライクリーニングになるブランドダウンもウェットクリーニングできるお店です。

合皮・ポリウレタン加工品も水洗いが可能ですので、汗汚れ、皮脂汚れなどもスッキリと落として匂いの原因を除去することができます。
合皮のジャケット、コートも洗えますし、合皮のバッグもウェットクリーニングが可能です。

合皮のジャケットには洗っていない間の汗汚れが大量にしみ込んでいることがとても多いので、この汚れが抜けることで見た目も変わりますしコートがふわっと軽くなったように感じる方もいらっしゃいます。

本来水洗い不可となっている衣類を水洗いするウェットクリーニングは技術が必要になりますが、デアにはこの技術があります。
お洗濯のプロがなんでも洗濯表示タグに従うことを最優先してドライクリーニングで洗うことはどうなの?と感じることもあります。
また、トラブルを防ぐためとはいえ技術さえあれば水洗いができる合皮にもドライ表示をつけるアパレル業界にもクリーニングに対する理解不足があるのではとも感じます。

 

実は合皮の耐用年数は2~3年程度です

これもあまり知られていないことですが、合皮は非常に寿命が短くポリウレタン素材で作られた合皮素材の耐用年数は2~3年になります。
しかも、購入時から2~3年ではなく製造から2~3年なんです。

合皮のバッグやお財布の表面が使っているうちにポロポロはがれた経験はありませんか?
あれは合皮の耐用年数によるもので、買ってから1度も着用しなくてもクローゼットの中でしまっておくだけでもベタついてきたり表面がポロポロとはがれてしまうのです。
ベタついてきたり表面がポロポロとはがれてきた合皮をドライクリーニングすると、油性のドライクリーニング溶剤が残った接着剤を溶かしてしまうため、もっとひどくなります。
ちょっとでも剥がれがある合皮のジャケットなどは、通常クリーニング店では断られてしまうことが多いのです。

合皮は、家庭では洗いにくい、ウェットクリーニングができるお店は少ない、確実に劣化が進み2~3年でダメになると扱いやすくはない製品ですので、利用者側も購入時には気を付ける必要があると言えそうです。

合皮の水洗いは信頼できるお店にお願いしましょう

合皮は生地と生地の間に接着剤を塗り、直接はり合わせるボンディング加工されたものだから、接着剤が劣化すれば、剥がれてきます。ドライクリーニングはあまり進められません。
合皮製品の汚れを落としたい、匂いを落としたい場合は、水洗い・ウェットクリーニングが可能な技術力のあるお店にお願いしましょう。
ホームページに合皮も水洗い可能であることが書かれていると安心ですよ。