ロリータファッションを築いた不思議な魅力を持つブリジット・バルドー

フレンチロリータファッションの元祖とも言われるブリジット・バルドーは、20世紀を代表するフランスの女優です。
メリハリボディにぽってりとした唇はセクシーながら、ファッションやヘアスタイルは可愛く、どこか小悪魔的な不思議な魅力を持つ存在です。
フレンチロリータファッションは、時代を超えて今も人気です。
彼女の代表的な映画のファッションを振り返りながら、今風のフレンチロリータファッションについてもお伝えします。

フレンチロリータファッションとは?

出典:https://www.25ans.jp/wedding/dress/g34107858/bardot-200925/?slide=6

フレンチロリータファッションの定義は特にありませんが、「可愛い」と言われる年齢を過ぎてもどこか可愛く、それでいて大人の魅力も品もあるファッションです。
このフレンチロリータファッションは、60年以上も前に映画界で大ブレイクしたブリジット・バルドーのファッションがお手本となっています。

半世紀以上も愛されるブリジット・バルドーのフレンチガーリーなファッションは、なぜ滅びないのでしょうか?
それは、いくつになっても女性の心の中に「少女」が住んでいるからです。
「かわいい」を諦めて無理に大人を演じるよりも、「少女」の部分も大切にしたファッションが自分にとって心地よいと思う人が、世の中にはたくさんいます。
ファッションは自己表現の一つですが、最近では年齢に関係なく自分に似合うフレンチロリータファッションを楽しむ大人女子が増えています。

主役は自分自身

ブリジット・バルドーの映画に登場するフレンチガーリーなファッションは、今もパリジェンヌの中で「フレンチロリータ」というスタイルで生き残っています。
ロリータファッションと言えば「ゴスロリ」といったファッションをイメージしてしまいがちですが、パリジェンヌの認識としては、たとえば白シャツにジーンズでもフレンチロリータというファッションジャンルに入ります。
素敵なパリジェンヌたちは流行にとらわれず、自分が一番美しく見え、着心地のよい服を選びます。
日本人の一般的な女性は、まだまだファッションには臆病なところがあり「大人の女性にリボンは変じゃないの?」「赤い靴を履いてみたいが笑われそう」などと、思ってしまいがちです。実際は誰も変だとか思っていません。
主役は自分自身と割り切って、まだまだ残っている少女の気持ちをフレンチロリータファッションで育ててみるのも素敵ですね。

ブリジット・バルドーの代表的な映画の中のファッション

ファッション誌でモデルをしていたブリジット・バルドーは1956年、22歳のとき映画「素直な悪女」で、自由奔放に何人もの男達を魅了させる小悪魔を演じて、大ブレイクしました。
その後、1973年の引退までの17年間に数々の映画に出演し、多くの女性のファッションに影響を与えました。

出典:https://www.ellegirl.jp/beauty/celeb-beauty/g34186027/brigittebardot-hair-style-200929-hns/?slide=2

1956年「素直な悪女」のウエディングドレススタイルとブロンドのウェイビーヘアがよく似合い、ブリジット・バルドーのヘアスタイルが注目されるようになりました。
この時着たコーンブラビスチェは、のちにマドンナが舞台衣装に取り入れたと言われています。

出典:https://www.ellegirl.jp/beauty/celeb-beauty/g34186027/brigittebardot-hair-style-200929-hns/?slide=14

1963年「軽蔑」で着ていたネイビーのファッションは、今でも参考にしたいスタイルです。
ネイビーは、世代を問わず、着る人を美しく見せるカラーの一つです。
そして、ボーダーのトップスの爽やかさは、昔も今も変わらず新鮮です。
また、同色のノーカラーのシャツもスタイリッシュに決まっています。
「ファッションはトータルで」と言いますが、ネイビーカラーのカチューシャが大人の可愛さを演出しています。

1967年映画「セシルの歓び」でのブリジット・バルドーは、イエローのニットにコーデュロイの台形スカートをはき、チェック柄のストールを肩にかけています。
また、ネイビーのニットに、ブラウンのスウェードパンツもほっこりとした冬の温かみや落ち着きを感じさせるコーディネートです。
この色使いは、今年の冬にもぜひ取り入れたい「今風レトロ」感があります。

1968年「シャラコ」では、アメリカ西部を舞台にした美しき未亡人を演じました。
多くの人を魅了させたのが、肌の露出はさほどないものの、ボディに貼りつくようにカッティングされた衣装でした。
英国のヴィクトリア時代の影響を受けていた当時のアメリカの雰囲気がよくでています。

1970年「気まぐれに愛して」は、田舎者とパリジェンヌの恋物語を描いた映画です。
キュートなチェック柄のスカートと、けだるさを感じさせる、ざっくりとしたヘアスタイルのミスマッチなところが、不思議な魅力を感じさせます。
おしゃれの足し算と引算が上手に取り入れられていて、大人と少女が共存したような微妙なバランスが参考になります。

ブリジット・バルドーの名言

ブリジット・バルドーのさり気ない呟きの中に、心に響くものがあります。

・恋をしていないと、私は醜くなる。

・自分にとっての宝石は髪の毛や肉体であり、お金で買えるものに価値などない。

・老いるのは哀しいけど、熟していくのは悪くないわ。

・誰かを愛すのに理由なんている?恋をするときは駆け引きなんてしないで自分を丸ごと捧げるわ。

・自分をアイコンだなんて思ったことは一度もないわ。誰かが思う私と本当の私は違う。私はただ、自分がしたいことをしてるだけ。

セクシーで自由奔放のイメージのブリジット・バルドーですが、女性が納得できる名言を数多く放っています。
「自分にとっての宝石は髪の毛や肉体であり、お金で買えるものに価値などない」と言い切る彼女のような自信はないものの、「老いるのは哀しいけど、熟していくのは悪くないわ」といった名言には納得できる人も多いのではないでしょうか。

ブリジット・バルドーの特徴的なヘアスタイルとメイク

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ブリジット・バルドーのヘアスタイルも彼女のファッションにおける重要なポイントとなっています。
近年では顔を小さく見せるため、ヘアスタイルはコンパクトにまとめることが多くなっていますが、ブリジット・バルドーのヘアスタイルの特長は、逆毛をたててボリューミーに盛るスタイルです。
若き日のブリジット・バルドーはリボンを使ったアレンジが多く、ハーフアップやポニーテールにも大きなリボンを使っています。
バンダナ使いもおしゃれで、アップスタイルをバンダナで上手くまとめたヘアスタイルは、今もおしゃれな人がチャレンジしています。

またブリジット・バルドーのメイクの特長は、猫の目のようなアイメイクと、やや大きめに唇を縁取ったセクシーメイクです。
ファンデーションは極力薄く、ポイントメイクで個性をアピールしています。

セクシーメイクにカジュアルファッション

私服のブリジット・バルドーは、ボーダーのTシャツやパンツがお気に入りで、靴もフラットなバレーシューズを好んで履いていていました。
ふんわりと盛ったヘアスタイルにリボンをつけ、カジュアルなファッションを身にまとった不思議な魅力は、参考にしたいトータルコーディネートです。
ブリジット・バルドーは赤色のセーターを好み、黒と白のギンンガムチェックのフレアスカートをよくはいていたことが有名ですが、世代を超えて楽しめるコーデネートです。

「少女」でありながら信念を持ち続けるブリジット・バルドー

20世紀を代表する女優の一人であるブリジット・バルドーは、1973年に女優業を引退し、その後、動物愛護活動に専念するようになりました。
半世紀以上も前のブリジット・バルドーのファッションは今でも新鮮で、大人世代でも取り入れやすいフレンチガーリーなファッションです。
彼女の映画衣装をヒントに、パリジェンヌのようなキュートで可愛い大人ファッションにチャレンジしてみませんか。