ダイナマイトボディを持つソフィア・ローレンの色あせない魅力

2021年9月20日に87歳のバースデーを迎えた大女優、ソフィア・ローレンは映画界の中でも並外れたセクシーな女優として知られています。

1955年のカンヌ国際映画祭では、当時21歳には見えないほどのオーラを放っていました。
ソフィア・ローレンは若いころから、自分をいかに美しく見せるかを知っていたようです。

肉感的なボディを強調するシルエットを好んだソフィア・ローレン

ソフィア・ローレンは、173㎝の高身長で、大きな瞳に分厚い唇、鼻筋の通ったはっきりとした顔立ちに、なんといっても大きすぎるとも言えるバストが特長の女優です。
ソフィア・ローレン出演映画は70本以上ありますが、どの映画衣装もバストが強調されたデザインが見られます。
このバストや鎖骨が強調されたデザインは、自らリクエストしたとも言われています。
彼女は自分のどこが魅力的かが分かっていて、女優人生で常にチャーミングポイントのバストや鎖骨をアピールしてきました。
彼女の魅惑的な姿は、常に深いVネックラインと体にフィットするドレスをセレクトしてきたことにあります。

出典:https://www.banger.jp/movie/53931/

2020年に公開された「これからの人生(The Life Ahead)」では、86歳にして変わらず大きく開いたVネックのワンピ―スを着用していますが、なんと鎖骨が美しいのです。
大きくあいたVネックとウエストに重点を置いたデザインはイタリアの古典的なスタイルですが、女性を一番美しく見せるデザインです。

「女性のドレスは有刺鉄線の柵であるべき」とは?

「女性のドレスは、有刺鉄線のフェンスのようなものである必要があります。視界を遮ることなくその目的を果たします」
ソフィア・ローレンは、このような言葉を放っていますが、彼女は自分の体型を誰よりも一番理解していて、どうすれば一番美しく見えるかを常に追求しながらセンスを磨いていったようです。
1960年代の映画に出てくる女優たちは、おしゃれに貪欲でお任せでのファッションを嫌う傾向にありました。
一方、現代日本の女性は周りの人と同じようなファッションをしていないと不安になる人が多いようです。
服を購入する際は、「本当に自分に似合っているか」どうかをよく考えてから選ぶと、自分流のおしゃれを追及することができます。
ソフィア・ローレンのように「女性のドレスは有刺鉄線の柵であるべき」などと、持論のスローガンを掲げてみるのもいいかもしれませんね。

おしゃれにこだわりを持つ人は、人生にもこだわりを持つ人です。
高すぎる身長も大きすぎるバストも厚すぎる唇も、こだわりのファッションで自分の魅力にしました。
女優でもモデルでもない人は、大きすぎるバストはなぜか恥ずかしくて、目立たないようにゆったりしたデザインを選んでしまいます。
特に日本人はセクシーにみられるのが苦手な人が多いようで、Vネックのワンピ―スを着る場合はほぼ必ずインナーを着用しています。

ですが、ソフィア・ローレン主演の映画を見ると、「もっと自由に、セクシーに生きていいんだよ」といったメッセージを放っているように見受けられます。

ソフィア・ローレンの映画ファッション

ソフィア・ローレンは1951年から2020年にわたるまで70作品を超える映画に出演しており、受賞歴も数えきれないほど多く偉大なる国際女優と言えます。
多くの作品の中から「島の女(1957年)」「黒い蘭(1958年)」「昨日・今日・明日(1963年)」「ああ結婚(1964年)」「ひまわり1970年)」「プレタポルテ(1994年)の映画ファッションについてお伝えします。

ソフィア・ローレンは1934年イタリアのローマで生まれ育ちました
1950年のはじめ、ヨーロッパ映画で脇役として出演したことがきっかけで1953年に本格的にデビューを果たします。

出典:https://www.microsoft.com/en-us/p/boy-on-a-dolphin/8d6kgx0frdtz?activetab=pivot%3aoverviewtab

1957年に公開されたアメリカ映画の「島の女」に出演したソフィア・ローレンは、世界的な女優として活躍し始めます。

「島の女」は、アドベンチャーあり恋愛ありの楽しい作品ですが、肌を露出するシーンの中で、体のラインがとても美しいと評判になりました。
この作品をきっかけに、ソフィア・ローレンは、大人っぽい役柄やセクシーな女性の役が多くなりました。

「黒い蘭(1958年)」では、美しい花嫁姿を披露していますが、小花を両サイドにあしらった可憐でクラシックなドレスです。
ソフィア・ローレンは、目鼻立ちのはっきりした顔立ちながら、初々しさがあふれる衣装がよく似合っています。

出典:https://www.amazon.com/Ieri-Domani-Italian-sophia-loren/dp/B0016GO2L0

「昨日・今日・明日(1963年)」は3つのストーリー、「ナポリのアデリーナ」「ミラノのアンナ」「ローマのマーラ」からなるオムニバス映画で、コメディタッチの映画です。
コミカルなストーリーの中でも、劇中では相変わらず胸と鎖骨を強調しています。
この映画は、公開された年のアカデミー外国語映画賞に輝いた作品です。

「ああ結婚(1964年)」も、とにかくバストが協調されたデザインが多くみられます。

出典:https://www.dailymotion.com/video/x51758z

「ひまわり(1970年)」は、ウクライナで撮影された作品で、大画面に咲き乱れ、風に揺れるひまわりの花はど、こか懐かしく郷愁を感じさせます。
たった12日間のハネムーンの花嫁が、夫を探すために女一人で旅立ち、イタリア兵の無数の墓標の中をさまよい歩くシーンでも、彼女の鎖骨はさらされています。
夫が現地の女性と結婚して、子どもまでいることを知って落胆するシーンでも、ほとんどの衣装がVラインの美しさが強調されています。

「プレタポルテ(1994年)」は実際のパリコレ会場が撮影されており、ゴルチェ、ソニア・リキエル、三宅一生らのデザイナーが登場し、ナオミ・キャンベルなどのスーパーモデルも登場します。
どちらかというと、ドタバタ系の感じがしますが、圧巻的存在を放つのはソフィア・ローレンのヌードシーンです。
この映画を撮ったのは、ソフィア・ローレンが60歳のときでした。
素晴らしいプロポーションを維持するには、どれだけ努力をしたのでしょうか。
裸が究極のファッションではないかと思わされる作品です。

1960年代の女性の社会参加とファッション

1960年代は女性の社会進出が目立ち、ウーマンリブ(女性解放運動)と言う言葉が流行りました。
家庭以外で活躍する女性やパンツスーツを愛用する人が増えた一方、個性的なおしゃれなどを通して自己主張をする人も多くなりました。
また自己主張の苦手な人たちも、映画に登場するソフィア・ローレンの個性的な顔立ちやグラマーな体型に魅了されていたエピソードも存在します。
2021年87歳のソフィア・ローレンは、今でもファッションを語れる素敵なシニアとして活躍し、多くの女性から支持されています。

自らに美しさを見出すには

ソフィア・ローレンのように、自分の体型を理解し、何が似合い、どうすればより美しく見えるかを追及しながら生きていくのも、ひとつの生きがいです。
男女の区別がないユニセックスのファッションが流行る中、あえて女性のボデイラインを強調したファッションを選ぶのもいいでしょう。
現在87歳のソフィア・ローレンを見ていると、女性らしさを隠さずに、はっきりとアピールするオシャレは、素敵だなと思います。
そのためには、姿勢を良くして、美しいスタイルを保つ努力が必要になりますが、「歳を重ねても美しく生きていけること」は、可能であると彼女は今も教えてくれています。