衣服ロスを生まない「受注生産システム」
私達の実践するコーポレートサスティナビリティは、ウェアの生産システムそのものです。
DOW?の、余剰在庫を持たない「完全受注生産システム」は、地球に大きく悪影響を及ぼしている「衣服ロス」を生じさせません。
「衣服ロス問題」とは、1年間に日本で製造されるウェアの半数以上である「約15億点」が、過剰生産の結果として新品のまま売れずに毎年廃棄されている問題です。
(※この数字は日本の現状ですが、衣服ロス問題は同様にイギリスやアメリカなどの各先進国でも発生しています)
お客様の手に渡ってウェアが着用されることもなく、セールやアウトレットに回しても売りさばききれず(※一部の高級ブランドなどはブランドイメージを保つため、セールも行わず廃棄している)デザイナーがデザインして縫製工場が縫い上げた「15億点ものウェア」を、アパレル倉庫からごみ処理施設に直行させている、ということです。
洋服は、石油から作られる化学繊維である「ポリエステル・ナイロン・アクリル」や、植物の綿花を摘み取って織られた「コットン」などを主な素材としています。
合成繊維を作るときも大切な資源である石油を大量に消費します。
また綿花栽培は、オーガニック栽培以外、化学農薬を多く土壌に使用して育てます。
衣服を製造して新品のまま大量廃棄し続けるのが、いかに環境を大きく破壊していくか。
長い目で見れば、それは自明のことです。
一刻も早く、衣服ロスを減少させ、アパレル製造業界の方針を「必要な分だけ、ニーズのある分だけを製造する」という方向に転換させなければ、地球環境は「人の着る服」をつくることによって、破壊され尽くしてしまうでしょう。
DOW?の受注生産システムは、掲載されているウェアの写真をご覧になったお客様から、オーダーの入った枚数をまとめて製造します。
従来の製造システムでは、売れる分だけではなく、売れるかわからない分まであらかじめ洋服を作ってしまうという非効率なシステムでした。
しかしDOW?は、その余剰在庫となりえる分の洋服を一切作らず、カスタマーオーダー後、ニーズのある分だけ、お客様のお手元に届ける、と確実に決まっている枚数だけを縫って作っていくことになるので、衣服ロスは一枚も生まれないシステムなのです。
この完全受注生産システムは、衣服ロス解消というサスティナビリティの観点以外にもメリットがあります。
在庫をコントロールし、管理する費用が必要ないことです。
洋服の在庫は、アパレルメーカーが所有しているだけでもお金がかかります。
服を置いておく倉庫の地代家賃、倉庫の電気代など光熱費、倉庫の維持費、在庫を所有することでかかる税金(法人税/ストック分の洋服は税法上メーカーの資産であると見なされる)、在庫をカウントし把握する人件費、一枚一枚の在庫のウェアの品質をチェックするコストなど、「すでに製造した洋服」があるだけで、アパレルメーカーにとって大きく負担になっています。
これを完全受注生産で全てコストカットすれば、その分をオーダーしてくださったお客様のために使うことができます。
DOW?では、完全受注生産である強みを活かして在庫管理費を一切カットし、その分を、高率の製造原価に充てています。
(※DOW?の製造原価は、販売価格の70%と定めています。アパレル製造現場では、異例とも言える高率の製造原価です。)
「完全受注生産システム」は、地球環境保全に役立つばかりでなく、お客様の欲しい、品質の良い洋服、素材の良い洋服、デザインの素晴らしい洋服を作ることにも、大きく役立っているのです。
非常にポジティブな考えである「コーポレートサスティナビリティ」。
それに則って、「環境にとって良いこと」と、「ビジネス面での利益を生むこと・ビジネスの成長と発展」を両立させた稀少なビジネスモデルとして、日本の他の企業に先んじて事業活動を実践していることこそ、DOW?の革新的なところなのです。