カナダグースは日本でも世界でも人気の防寒ウェアブランドです。特にダウンジャケットは寒冷地で命を守るアイテムとして絶大な信頼を得ています。
そんなカナダグースですが、ひとつだけちょっと気になることがあります。
それが「擦れ(白化)」です。
カナダグースの擦れ(白化)とは?
擦れ(白化)は、カナダグースが部分的に白っぽく色あせてくる現象です。
襟、袖、胴周り、ポケット付近など摩擦が起こりやすいところに発生します。
▼袖の擦れ(白化)
▼襟の擦れ(白化)
擦れ(白化)はカナダグースの宿命と言って良いほど必ず起こる現象で、もっと進行してしまうと生地がけば立ったり、白くはげたようになってしまいます。
なぜカナダグースは擦れ(白化)がおこりやすいの?
カナダグースの擦れ(白化)の原因は染色方法と生地にあります。
原因1:染色が特殊だから
一般的な衣類は糸の状態から仕上がりの色に染める、または生地を染めてから衣類に仕立てていきますが、カナダグースは白い生地の表面に仕上がりとなる色をつける加工をしています。
そのため、何度も何度も摩擦が起こってしまうと白い生地が見えてきてしまうんです。
原因2:生地が特殊だから
カナダグースの生地はポリエステルとコットンの混紡でできています。
ポリエステルだけ、ナイロンだけの生地よりも強度とハリがあり強い生地になっているのですが、コットンは摩擦によってけば立ちやすく風合いの変化が起こりやすいというデメリットがあります。
原因3:ダウンジャケットは摩擦が起こりやすい
パンパンにダウンが詰まったカナダグースは着用しているだけでワキや胴に摩擦が起こりますし、ポケットに手を出し入れすることも多いので、そもそも摩擦が起こりやすい衣類なのです。
つまりカナダグースダウンジャケットは「特殊な染色方法」と「寒さから身を守るためのしっかりした生地が使われているけど摩擦による風合いの変化が起こりやすい」という特徴があるために擦れ(白化)が起こりやすいのです。
擦れ(白化)を防ぐ方法はある?
カナダグースの擦れ(白化)を完全に防ぐ方法は、ハッキリ言ってしまうとありません。
生地、製品がそういう作りになっていますので、新品で購入してもワンシーズン着るだけで擦れ(白化)が見られることもあります。
擦れ(白化)を遅らせるためにできることは摩擦を防ぐことです。
とは言っても着用する限り摩擦は起こってしまいますので、外出先で脱いだ時や自宅で保管するときにスレにくいようにするくらいしかできないかと思います。
カナダグース公式サイトにはお手入れ方法について次のように案内があります。
1.ジャケットはできる限りきれいな状態で収納します。ほこり、汗、油脂などの汚れは徐々に生地を劣化させる原因となります。洗濯方法の詳細は、製品に取り付けられた表示ラベルをご覧ください。
2.ファーは取り外せる場合は取り外し、 毛や革が型崩れしないように前後に余裕のある場所に縦方向に吊るします。
3.ジャケットは幅広のハンガーにゆったりとかけます。湿気の少ない暗所で保管するのが最適です。
4.ほこりや汚れから守るため、通気性のある衣類カバーをかけます。
5.ジャケットが狭いスペースで押しつぶされないようにしてください。
引用:カナダグース公式サイト「よくある質問」
擦れ(白化)を直すことはできる?
擦れ(白化)が起こってしまった部分は白くなっているので、白い汚れがついてしまったと勘違いしてクリーニングに持って行く方もいらっしゃるそうです。
しかし、白化の原因は摩擦によって生地の白い部分が表に出てきてしまっている状態なので、洗って改善されるものではありません。
どうしても直したい場合は染色が可能な専門店に依頼する必要があります。
カナダグースがクリーニングで白化するって本当?
「クリーニングに出したらカナダグースが白化した」という声もありますが、擦れ(白化)が起こる理由を考えるとクリーニングが直接の原因になることは考えにくいと思います。
カナダグースは非常に高価な衣類ですし繊細な取り扱いが必要になりますので、信頼できるお店にお願いするようにして下さいね。
カナダグースはウェットクリーニングとドライクリーニングどっちがいいの?
こちらはカナダグースダウンジャケットの洗濯表示とメンテナンスの注意書きです。
白化がおこることは注意書きとしても記載がありますね。
洗濯表示ではクリーニングはドライクリーニングが推奨されています。
ドライクリーニングのメリット・デメリット
ドライクリーニングが推奨されているのはウェットクリーニング(水洗い)よりもドライクリーニングの方がデリケートな生地に負担が少ないからなのですが、ドライクリーニングにもデメリットがあります。
ドライクリーニングは有機溶剤を使ってお洗濯するのですが、汗、ジュース、アルコールなどの水溶性の汚れを落とすことが苦手なのです。
特に気を付けたいのが汗の成分が残ることです。
カナダグースはどっしりとしたダウンジャケットなので、着用していると少し動いただけでも汗をかいてしまいます。
汗の水分は蒸発しますが塩分などの微量な成分が残ってしまい蓄積されていきます。
この状態で時間が経ってしまうとダウンジャケットが汗臭くなってしまい、全体的にしぼんだような感じになってしまいます。
何度ドライクリーニングで洗っても汗はなかなか落ちませんので、「カナダグースをクリーニングに出したのにふんわり感が戻らなかった」「気になっていた匂いが落ちてない」ということも実際にあります。
また、ドライクリーニングの溶剤はダウンに含まれる天然の油分を落としてしまうため、カナダグースの命であるダウンのボリュームが損なわれてしまいます。
カナダグースはウェットクリーニングがおすすめ
ダウンジャケットに付着しやすい汚れを落とすには、本来ウェットクリーニングが必要です。
カナダグースのウェットクリーニングは非常に高い技術が必要ですが、丁寧に洗ってくれるお店を選べば汚れがしっかり落ちて新品のときのような質感がよみがえります。
カナダグースをクリーニングに出される際は、高級ダウン、ブランドダウンの取り扱いに慣れているお店を選ぶようにしてくださいね。
アットデアならカナダグースのウェットクリーニングが可能です
DOW?運営会社のアットデアが展開する宅配クリーニング事業では、カナダグース、モンクレール、タトラス、デュペティカ、水沢ダウンのような非常に難易度が高いダウンジャケットをウェットクリーニングする技術があります。
また、マッキントッシュ ゴム引きコートのウェットクリーニングと補修、バブアー オイルドコートのウェットクリーニングとオイルの再塗布加工など、特殊なクリーニングとメンテナンスも承っています。
汚れや匂いが気になってきたダウンジャケットは、確かな技術とクリーニング実績が豊富なアットデアにお気軽にご相談下さい。